宗祖 親鸞聖人
平安時代の末期、世は貴族社会から武家社会へと大きな転換をとげようとして、戦乱と天災があいつぎ、乱れに乱れていました。その頃、京都郊外に生まれた親鸞聖人は、九歳で出家して比叡山に登り、修学に励みました。
しかし、聖人はその修行でさとりを得ることはできませんでした。また、出家して修行できない者はさとりと無縁なのか、という疑問もありました。
そんな苦悶の日々の中、夢のお告げなどもあり、聖人は二十九歳で比叡山を下り、京都吉水におられた法然上人について浄土教を学びます。
これは、阿弥陀仏を一心に念ずること(専修念仏)によって、仏の慈悲の力が、わたしたちを浄土へ導いてくださるという教えです。
しかし、念仏の教えは時の権力の弾圧を受け、法然上人は土佐へ、親鸞聖人は越後へ流されました。のちに許されてから関東に移り、約二十年のあいだ教化活動に励まれました。そこで、多くの人々と語らいながら、念仏の信仰をいっそう深めていかれたのです。
そして六十二、三歳の頃、京都にもどられ、著述に専念し、九十歳で亡くなりました。それまでの教えを受けた子孫や門徒たちの努力によって、聖人の念仏の教えは次第にひろまっていき、親鸞聖人は宗祖と仰がれるに至ったのです。
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